便秘治療のための知っておくべき食べ物に関する知識

それでは、便秘の治療に入りましょう。

まず最低限、心がけていただきたいことがあります。
・ 偏った食事(偏食)は、なるべく続けない。
・ 水分を無理の無い範囲で摂るようにする。
・ 便秘薬を服用しない。
・ 極端なダイエットはしない。
・ 便意を逃さない。
・ 便意が無いのに無理やりトイレできばらない。
・ 無茶な運動はしない。
・ 途中で諦めない。(誰でも出来る簡単なことなので)
・ 出来るだけ毎日続ける。
・ 最後に、「私の言うことを信じてください。」

基本的には何を食べようが構いません。
肝心なのは、食べ過ぎないことです。
肉、魚、野菜など、バランスよく食べることです。
一品だけ食べるのではなく、3 品 4 品と量でなく種類を摂ることが必要です。

たとえば、野菜を摂らずに肉や魚がメインの食事を続けたとしましょう。
食物繊維が足りなくなるのは、必然的です。
食物繊維が足りなくなれば、腸内を掃除してくれるものがなくなります。
便が溜まっていった末に、一過性の便秘に陥ってしまいます。

また、極端なダイエットで食べる量が減ると、同じく一過性の便秘になってしまいます。
便の量が減るため、排泄感がなくなり、宿便となって腸に溜まっていくのです。
食べる量を減らしても、出すものを出さなければ、意味がないと思います。

それでは、何を食べればよいのでしょうか?
肉や魚などは、普通に摂っていればいいでしょう。(食べすぎなければ)
適度の脂肪分は、便の潤滑剤になりますし、体力や、スタミナも付きます。
問題は、「いかに食物繊維をとるか」です。

食物繊維は、水分を吸収して便を軟らかくしたり、便の量を増やして排泄感をうながします。
スムースな快便には、それなりの量をとる必要があります。
*痙攣性便秘には逆効果ですので、注意してください。

かたっ苦しい食事制限などしなくてもいいんです。
「焼肉を食べたら、海藻サラダも食べる」とか、 「寿司を食べたら、デザートに林檎を食べる」とか、 好きなものを食べたら、ほんの少しのバランスを考えて、偏った食事にならないようにすればいいのです。

再三言いますけど、食べすぎはよくありません。
食べすぎ防止にいい方法があります。
それは、早食いしないでゆっくりよく噛んで食べることです。
よく噛むことで、唾液の分泌が盛んになり、満腹中枢によって満腹感が現れます。

あと唾液には、殺菌、除菌作用があります。
口臭を消して、虫歯予防に役立ちます。
そして、腸内の悪玉菌を駆除して、排便を助ける役目も持っています。
早食いは、満腹感が出る前に沢山の量を食べてしまうので、過食気味になってしまうので要注意です。

アルコールや辛いもの、酸っぱいものなどは、程よく腸を刺激して排便を助けてくれます。
ただし、摂りすぎると下痢を起こし、逆効果になるので、程ほどにしましょう。

 野菜を煮たり焼いたりしたもの「温野菜」は、身体を温める効果があります。
火を通すことによって水分がなくなり、体積が減りますが、食物繊維は減りません。
小さくなった分、より多くの量の食物繊維が摂れる利点があります。

豆、芋、栗などは、腸内で発酵してガスを作り出します。
このガスが、腸を刺激して排便運動をうながします。
ただし、便が出なくてお腹がパンパンに張って苦しいときは、控えめに摂ってください。
ガスの抜け道が無く、かえって苦しい思いをする危険がありますので。

ヨーグルトは整腸効果に優れた、便秘解消の特効薬です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内のビフィズス菌(善玉菌)を増殖させます。
更に、乳酸菌の出す乳酸が、腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、毒素の生成を防ぎます。
一日 200 グラムを目安に摂るのが理想とされています。
「腐敗器」となった悪玉菌優勢の便秘の腸内でも、これだけのヨーグルトを毎日食べると、 1 週間程で、善玉菌優勢の腸内環境に整えることができます。
腸内バランスを整えて、大事な腸を「腐敗器」から、「発酵器」に戻してくれます。
ただし、ヨーグルトは即効性がある反面、食べるのを止めると途端に効果が失われます。
2、3 日に一度と言う食べ方も、効果が半減してしまいます。
毎日食べることで、より大きな効果が期待できます。

きな粉、ごぼう、たまねぎなどに含まれている、「オリゴ糖」というものがあります。
低カロリーなので、甘味料の代わりに多く用いられています。
このオリゴ糖とは、胃や小腸で消化されにくく、そのまま大腸までたどり着くことができます。
そこで、ビフィズス菌の栄養源になり、善玉菌を増殖させます。
ビフィズス菌を増やすには、まさにうってつけの健康食品です。
砂糖代わりに使用すれば、健康維持にも役立ちます。
更にヨーグルトや食物繊維と一緒に摂ると、相乗効果によって大変大きな効果を生むことができます。

大量に摂ると、「キシリトール」と同様にお腹がゆるくなる傾向があります。
しかし、ビフィズス菌の増殖による整腸作用で、すぐにおさまります。
元々低カロリーなので、太る心配はありません。 どんどん摂るように心がけましょう。

最近、防腐剤の入った加工食品が増えています。
賞味期限を延ばす手段として、良く使われています。
この防腐剤は、除菌抗菌効果がありますが、善玉菌まで殺してしまうので注意が必要です。
防腐剤が入っていれば、ラベルに表示されているのですぐに分かります。
同じような食品なら、できるだけ防腐剤が入っていない食品を選びましょう。
賞味期限が短くても、期限前に消費すればいいことですから。

便秘を防ぐための水分補給

便を軟らかくするには、やっぱり水分は不可欠です。
人間の身体の約 3 分の 2(約 65%)は水分でできています。
そのうちの 10%が失われると、生命維持に問題が生じます。
そして、20%の水分が失われると、死に直結してしまいます。

人は一日に、発汗、排便、排尿、呼気により約 2.5 リットルの水分を排出します。
足りなくなった水分は補給しなければなりません。
しかし補給が充分でないと、腸の中にある便から水分が吸収されます。
水分の無くなった便は硬くなり、くねくねと曲がっている腸の中をスムースに移動できません。
硬くなった便が栓となって、後から来る便の道を塞いで、うんちの渋滞になります。
そんなことお構いなしに、この間もどんどん便から水分が吸収されていきます。
便秘の始まりです。
このように、便秘にとって水分補給は必要不可欠なのです。

水分は食べ物からもある程度は摂ることができます。
しかし、直接飲んだほうが胃や腸を刺激して、排便運動を促進させます。

では、どういったものが便秘に効果があるのでしょう?
一番理想なのは「いい水」を飲むことです。
いい水とは、一度沸騰させてから冷ました水のことです。
不純物の入っていない市販の水も、いい水といっていいでしょう。
純粋な水にはカロリーや栄養が全くありません。
飲み水には極微量のミネラル(カルシウム、マグネシウム)が入っているだけです。
水を飲んだから太るなんて、まずありえません。
水を飲んで太れるなら、食事など一切必要じゃなくなるでしょう。
「水を飲んでいれば生きていける」、何てことはあるはずもありません。
たちまち、栄養失調になってしまうでしょう。

 よく「水太り」とか言いますけど、あれは水に溶け込んだ糖類や脂肪などの栄養素で太るのです。
スポーツ飲料や清涼飲料水などは、恐ろしい量の糖類が入っています。
調べてみてください。きっとその量に驚かされますよ。

あと、飲み水といってもそのままの水道水は、殺菌効果のある塩素が入っているのでだめです。
せっかく増やそうとしている善玉菌が、塩素によって殺されてしまいます。

水以外では、緑茶、ウーロン茶、紅茶などのお茶が一番のお勧めです。
沸騰したお湯で作る、ミネラルたっぷりの麦茶などもいいでしょう。
お茶の中には、「カテキン」(ポリフェノール)が含まれています。
カテキンは、体内に入ると小腸で一部吸収されて、残りが大腸に進み、善玉菌を増やします。
そして、強い抗菌・抗毒作用で、悪玉菌だけを減らします。
一方、小腸で吸収されたカテキンは、さまざまな成人病などの病気の原因を解消してくれます。
たとえば、強い抗酸化作用で、活性酸素により傷ついた細胞を修復し、ガン化を抑制します。
他にも、血圧効果作用や血糖値の上昇を抑える効果があり、高血圧や糖尿病を防ぎます。
更に、血中脂質(コレステロール、中性脂肪など)を正常化し、血栓ができるのを防ぐ効果があります。
血中脂質が異様に増えすぎた状態の「高脂血症」を防ぐことで、心臓病や動脈硬化や脳卒中を予防してくれます。

まだあります。
抗ウィルス性効果もあるので、インフルエンザや肝炎などのウィルス性感染症防いでくれます。
もっとあります。
よけいなコレステロールを分解して、糖分や脂質の代謝をうながし、肥満を抑制する効果も持っています。

このようないいことずくめのカテキンは、お茶の中でも、「緑茶」に一番多く含まれています。
緑茶をのむことで、カテキンで健康維持ができ、水分補給もできます。

冷やしたものでも効果はいっしょですので、緑茶をどんどん飲むようにしましょう。

「リグニン」という食物繊維の含まれる飲み物をしっていますか?
便秘に効く飲み物として注目されている「ココア」です。
リグニンは不溶性食物繊維で、ほかの食物繊維では取り出せない宿便を排出することができます。
腸をきれいにすると同時に、悪玉菌を減らして善玉菌の数を増やしてくれます。

他にもココアに含まれる成分は、カテキンと同様に抗酸化作用があるので、ガン予防にもなることでしょう。
更に、胃潰瘍や胃がんの原因となる「ピロリ菌」を退治してくれます。
血液がさらさらになるため、成人病予防ができたり、肩こり、冷え性、痔の改善などにも効果があります。

最近では、ココアは皮膚の「ターンオーバー(肌の新陳代謝)」を促す効果が認められています。
しみ、しわ、ニキビ、そばかす、吹き出物などの肌のトラブルの解消に役立つそうです。
ココアも緑茶と同じく、優れた飲み物ですので、どんどん飲んでみましょう。

お酒はどうでしょうか?
残念ながら、酒を飲んでも水分補給にはなりません。
反対に、水分補給の妨げとなる可能性があります。
酒は主に、アルコールと水からできています。
アルコールは、排尿や発汗をうながし、水分を体内から出そうとする働きがあります。

酒を飲むとトイレが近くなる、暑い日にビールを飲んでも汗が出るだけで、一向に喉が潤わない。
こういった経験はありませんか?
水分不足の状態でアルコールを大量に取ると、脱水症状を招く危険があります。
酒を飲んだ後は、水分補給を忘れずにしてください。
水分を摂れば、アルコールの血中濃度が下がるので、身体も楽になります。


このように、便秘の水分補給には全くむかないアルコールですが、利点もあります。
腸を刺激して排便をうながしてくれることです。
人によっては、ストレス解消にもなるでしょう。
上手にお酒とも付き合っていきましょう。
飲酒後の水分補給、とても重要です。

カフェイン入りの炭酸飲料はどうでしょう?
これも酒と同様に水分補給にはなりません。

カフェインも、水分を体内から出そうとする働きがあります。
そして、カフェインの苦味を消すために、大量の砂糖などの糖類が使われています。
飲みすぎると血糖値が上がって、他の病気の心配がでてきます。
でも、一日 1,2 本くらいの少量であれば、問題ないとは思います。
炭酸も程よく腸を刺激してくれます。
ただし、コーヒーを良く飲む人は、それだけでカフェインの過剰摂取になるので注意してください。
カフェイン中毒になりますよ。

カルシウムが摂れて身体によいとされる「牛乳」は、水分補給にむいているでしょうか?
これも、水分補給にはむいていないと思います。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢になる人もいます。
これは「乳糖不耐症」といって、「ラクターゼ」という消化酵素の活性の低下によるものです。
赤ちゃんのときには元気なラクターゼも、離乳後からは乳を飲む機会が減り、だんだん働きが弱まってきます。
大人になる頃には、乳糖を分解消化するラクターゼが、ほとんど機能しなくなります。

日頃から牛乳を飲んでいる人は、ラクターゼが活性化しているので、お腹がゴロゴロしません。
こういう人には、栄養補給とともに充分な水分補給になるでしょう。
一般的に牛乳というと冷やされた冷たいものです。
冷やすことで、牛乳独特の匂いが抑えられて、飲みやすくなります。
また、日持ちさせるために、冷蔵庫で保管されます。

しかし本来、動物は冷たいお乳を飲むという習慣はありません。
冷たいお乳(牛乳)は消化されにくいので、早く体外に排出したくなるのではないでしょうか?
お腹をこわしてまで無理に飲む必要は無いと思います。

最近聞いたちょっと怖い話があります。
それは、牛乳を飲んで下痢をすると、カルシウムの排泄が促進されるという話です。
つまり、飲んで口からカルシウムを摂っているつもりでも、排出される量のほうが多くなるとのことです。
飲めば飲むほど、体内のカルシウム量が減っていくなんて、恐ろしいことです。

サブコンテンツ
>

このページの先頭へ